生産面での安全方針について
- グローバルピッグファーム(以下GPF)設立当初より、飼料製造委託先の工場において抗生物質を添加する事を禁止しています。一般に使われる飼料には、獣医師の許可なく飼料工場で少量の抗生物質を添加してもよい事になっています。
飼料工場での抗生物質の使用厳禁!
豚肉は、いつも口にする食材ですから安全が第一です。GPFでは、全ての農場が管理獣医師と契約を結んでおり、薬品の使用は養豚専門獣医師(自社)の診療及び処方の上で行われています。
日本では一般的に、添加物として許可されている抗生物質を、農水省の認可を受けた飼料工場が獣医師の直接の関与なく使用することができます。その為ほとんどの生産者は、成長促進の目的で、予防的に抗生物質を法的レベルで子豚用飼料まで使用することができます。
EUでも 10 年以上前まで同じ様な制度でしたが、暫定期間を経て全面禁止になりました。病院などで問題になっている耐性菌の発生が農場現場での抗生物質の乱用にあると提唱されているからです。これは科学的に証明されているわけではありませんが、薬品を使用する場合には必ず獣医師の関与が必要であると改められました。 獣医師の責任が拡大し、我々グループと同じ薬品の扱いになったのです。
GPFは、生産者として20年以上も前からこのことを憂慮し、世界で最も早くから飼料 工場での一切の抗菌性物質の添加(もちろんビタミンミネラルなどの添加は行われています)を禁止してきました。すべての薬の使用管理は獣医師の責任のもとに管理されなければならないと考えているからです。
食の安全に獣医師として責任を果たすことをグループのルールとして、常に安全な豚肉生産、流通を消費者本位で心掛けておりますので、安心してお求めください。
2024年7月1日 グローバルピッグファーム(株) - 飼料として安全の確認ができない原料は一切使用しません。また、BSEなどで問題視された肉骨粉についても、活動当初より飼料として一切の使用をしていません。
遺伝子組み換え飼料に関する見解
豚に食べさせる飼料については弊社設立以来約40年にわたり特段注意をしており、出所が不明の飼料原料は一切使用しておりません。
数年前、遺伝子組み換え穀物の安全性が盛んに議論されたことがありました。それは安全性や検定試験の精度や内容に問題があったからです。現在わが国では飼料としての安全性を確保するために「飼料安全法」及び「食品安全基本法」に基づき、それぞれ科学的な評価を行い、問題のないもののみが輸入、流通される仕組みとなっており安全性が確保されております。
昨今は豚の飼料に利用される主原料のコーン(人が食べる物も同じです)や副原料の大豆、あるいはその他の原料についても遺伝子組み換えの技術が応用されています。弊社では政府がこのような仕組みで安全と認めた穀物なので、非遺伝子組み換えの品種に限定した飼料設計を行っておりません。
ただし今後、非遺伝子組み換え穀物だけで育った豚のニーズが高まり、特別な価格で販売することが可能になればそれに切り替えることは可能です。しかし商品の差別化として非遺伝子組み替え穀物の利用で「安心・安全」を謳うことは上記の事からも難しいと弊社では考えております。
遺伝子組み換えについては厚生労働省や消費者庁のホームページで説明しておりますので、“厚生労働省 遺伝子組換え食品” または “消費者庁 遺伝子組換え食品” で検索していただければ参照できます。
2024年7月1日 グローバルピッグファーム(株) - GPFに所属する養豚専門の獣医師が、定期的に巡回し、各農場に適した治療を目的とした薬剤を限定的に処方しています。豚にとっても迅速な病気の治療こそが、動物愛護の理念や、食の安全としても重要だと考えているからです。これは養豚において先進であるEU諸国の基本的な考え方でもあります。また、出荷される豚に薬剤の残留が無いように、各薬剤には一定の休薬期間が設けられており、治療された豚が、投与された薬剤の休薬期間内に出荷される事は、日本の法律で厳しく規制されています。GPFの獣医師は、治療を受けた豚が休薬期間中に出荷されないよう、農場に対し厳格かつ積極的なサポートを行っています。
- 出荷される豚に、治療に使った注射針を残留させないため、農場はGPFが指定した折れにくい針を使用することを義務づけられています。GPFの獣医師は、針を含めた注射器の適切な取り扱いや衛生管理、注射方法などを生産者に定期的に教育と訓練を実施しています。また、紛失等を防ぐため、使用する注射針の在庫管理や注射治療の記録も奨励しています。万が一、豚の体内に注射針を残した場合は、GPFが策定したルールに則り、農場において対象となる豚への目印しを義務付け、その上で、輸送を担当する運転手や、と畜場、対象となる肉を買い受ける問屋、加工業者へ事前の連絡をしています。生産者がその後の流通を意識し、対処、実践している事は養豚業として画期的なことです。
- 内臓、特に舌(タン)への金属異物の混入は、ほとんどが給餌に使われるワイヤーの腐蝕による断裂片です。金属異物が混入している農場を特定し、畜舎や機械設備の管理についても指導を行っています。GPFの農場を担当する機械設備メーカーには、腐食し切れやすいワイヤー式給餌ラインの販売を自粛し、安全性の高いチェーン式の給餌ラインを設置するようにお願いしています。また、金属異物が混入している農場を特定するため、問屋、加工業者には生産された農場を識別するためのトレーサビリティシステムの導入を奨励しています。
- すべての農場から定期的に提出される生産記録や財務記録はGPFで一元管理しています。この事で、GPFの獣医師は農場の現在の状況を把握する事ができるのです。数々の情報は、個人情報も含まれており慎重に取り扱わなければいけませんが、GPFの設立当初より、私たちのグループ活動においてかけがえのない財産として様々な目的で利用されています。
- 農場で発生する疾病のほとんどが常在疾病です。豚が本来の生産性を最大限に発揮するには、生産環境のコントロールが重要です。世界中の養豚に関する最新の技術や設備の情報を入手し、グループ活動に生かすべく、世界レベルでの活動を行っています。